2020年は【打撃の神様】川上哲治生誕100年!
故郷熊本では4月8日に記念試合として巨人-中日戦が開催され、巨人の選手、監督、コーチらチーム全員が、川上哲治の背番号で現在巨人の永久欠番となっている「16」のユニホームを着用する予定でしたが、残念ながらコロナ禍で中止となりました。
記念試合の対戦相手である中日の伊東勤ヘッドコーチ、荒木雅博コーチにとっても川上哲治は母校・熊本工業高校の大先輩にあたるということもあり、本当に残念です。
人吉市の川上哲治生誕100年記念事業ホームページ
というわけで、わたしが2014年に川上哲治の故郷である熊本県人吉市に訪れたときのことを振り返りたいと思います。
映画「川上哲治物語 背番号16」を見て、SLに乗って人吉に行くのが夢だったのですが、九州山地に囲まれた盆地、人吉球磨はとても美しく忘れがたいところでした。
日活映画の「川上哲治物語 背番号16」紹介ページ
SL人吉に乗って川上哲治生家跡に行ってみた
川上哲治の故郷人吉へは熊本駅からSL人吉で約2時間半。
人吉駅でくま川鉄道に乗り換えて、ひと駅の相良藩願成寺駅から、歩いて数分のところに川上哲治生家の跡があります。
人吉市街を流れる優雅な球磨川
川上家は船宿を営んでいたこともあり、生家からほど近くに日本三急流のひとつ「球磨川」が流れています。
生家跡から歩いて川まで近寄ってみると有名な球磨川くだりの船着き場がそこにはありました。
小雨模様の中、人吉の市街を優雅に流れる球磨川に沿って歩いていると、とても清々しい気持ちになりました。
古い城下町らしく整ったまちなみに良く手入れされた庭木が目立ちます。
西南戦争人吉戦跡へ
人吉は西南戦争の激戦地のひとつでもあり、西郷軍ゆかりの場所にも立ち寄りました。
西郷軍の宿舎に使われた旧相良藩の武家屋敷「武家蔵」と、西郷軍の本陣に使われた「永国寺」です。
武家蔵では建物の由来や庭園、人吉における西南戦争などの丁寧な解説をうかがえてとても良かったです。
人吉の野球少年たちに遭遇
歴史スポットや球磨焼酎のお店を巡り、雨も止んで日が射してきた人吉の町を歩いていると、向こうから少年野球の子どもたちがユニホーム姿でランニングしてきました。
そして、わたしの目の前に来ると野球少年たちは「こんにちは!」と元気に挨拶してくれるではありませんか。
わたしも「こんにちはー」と挨拶を返しながら、何とも言えない嬉しさに胸がいっぱいになりました。
川上哲治は少年野球の指導にも非常に熱心だったといい、このような教えが遺されています。
川上哲治氏から、野球少年・少女たちへ
(1)基本を身につける事。
(2)野球は団体競技なので、チームワークを第一に考える事。
(3)反復練習しながら、工夫しながら少しでも前へ進むこと。
(4)引っ込み思案はダメ。積極的にやってみること。
(5)野球をやりながら人生の土台を作る事。
(6)体力・精神力をつけ将来につなげる事。中学生に対して
野球をやる人は、体力・チームワークを身に付けている人だから、他から模範とされるような人になれ。いじめをしている人を見たらやめさせる、友達にもいじめをさせない。
NPO法人人吉市体育協会「川上哲治の野球人生」より
川上哲治の野球人生 |NPO法人人吉市体育協会(公式ホームページ)NPO法人人吉市体育協会の川上哲治の野球人生 です
人吉にある川上哲治記念球場の紹介動画
わたしはこの動画の中にもある川上哲治の少年野球大会へのメッセージの中でこの言葉が特に大切だと思いました。
それから指導者と父兄の方々にお願い致します。
少年野球は勝つことが目標ではありません。
正しい野球の基本を学び、練習を重ねて、お互い助け合いチームワークのやり方を知り、ルールを守り健全な心、技、体を養ふスポーツです。
正しいご指導をお願い致します。
人吉温泉と球磨焼酎を味わう
野球少年たちとすれ違ったあとは、人吉に古くからある温泉の公衆浴場「堤温泉」へ。
こちらでも地元のご婦人方から丁寧に挨拶していただき、緊張しつつ温泉で汗を流しながら「人吉は素敵なところだな」としみじみ思いました。
温泉ももちろん最高でした。
次に堤温泉のお隣にある繊月酒造で球磨焼酎の酒蔵の見学と試飲を。
こちらでも気さくで丁寧な解説をしていただき、試飲も至福のひと時でした。
担当の方から「今日はどちらから?」と聞かれたので「金沢からです」と答えると、「そんな遠いところから!わざわざどうして人吉に来られたのですか?」と言われ、正直に「西郷隆盛と川上哲治が好きなので」と答えると、とても感心されました。
このときうっかり言い忘れましたが、人吉ご出身で宝塚歌劇団の轟悠さんも大好きです!
このインタビューを読むと涙が出ます。
川上哲治書ラベルの球磨焼酎ボトル!
そして、なんとこの繊月酒造さんでは川上家からプライベートボトルの依頼を受けているそうで、その展示も見ることができました。
こちらのボトルは非売品だそうですが、こんな素敵なラベルを見ることができただけでも嬉しかったです!
堤温泉と繊月酒造についてのオススメ記事
繊月酒造さんで川上哲治ラベルを見ながら美味しい球磨焼酎をいろいろ試させていただいて、いい気分のまま高速バスに乗り込み人吉をあとにしました。
次に人吉に行くときは酒造巡りをしたいです。
人吉出身のタレント内村光良さんの生家は松の泉酒造だそうです。
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またいつか必ず行きたい人吉
南九州旅行の途中で熊本市内から日帰りで行ってみた人吉ですが、山あいの美しい風景と豊かな温泉、美味しい球磨焼酎、古い城下町の品のある人々の印象が今も鮮やかでずっと忘れられません。
次は泊まりがけでゆっくり行ってみたい人吉です。
コロナ禍がおさまり落ち着いてきたら、皆様もぜひ人吉へ!
人吉市観光PR動画
人吉温泉観光協会
人吉球磨観光地域づくり協議会「人吉球磨ガイド」